

理学療法士になってからも勉強は続けなきゃですよね。
どうやって勉強するのが一番効率的で効果的なのでしょうか?
理学療法士として働く以上、知識のアップデートは必要ですよね。
この頃は勉強法も色々なものがありますが、一番効率的で効果的なのは、自分自身に合った方法を選択することです。
『適正処遇交互作用』という考え方を紹介します。

勉強の方法は人それぞれ。
得意な、またはやりやすい方法を選択することが成果を上げる一番の近道ですね。
このことは『適正処遇交互作用』という理論で説明されています。
今回は『適正処遇交互作用』について解説した上で、勉強方法を3つのタイプに分け、それぞれに合った勉強方法を提案します。
効率的で効果的な勉強方法を探す上で参考にしてみてください。
結論
- 自分に合った勉強方法の選択が一番
- 読書タイプには、書籍や論文を中心とした学習スタイルを
- 視聴タイプには、動画を中心とした学習スタイルを
- 体験学習タイプには、研修会や現場での経験を中心とした学習スタイルを
この記事を書いた人

基本的に理学療法士として働いていますが、先日公認心理師という国家資格を取得しました。
理学療法士と心理職という2つの資格を持つという立場から、それぞれの知識を活かし、伝えていきたいと考えています。
自分の特性を知り、活かす

人はそれぞれ得意・不得意があります。
これは生来の性格や、生きてきた来歴によって、人それぞれの個性が異なるためです。
得意なことが異なるのであれば、人によって適切な勉強の方法は異なるはずです。
そうしたことを説明するのが『適正処遇交互作用』という理論・考え方です。
適正処遇交互作用
理学療法士はあまり見慣れない言葉かもしれません。
教育心理学で語られることの多い用語です。
しかしその歴史は古く、1957年にクロンバック(Cronbach,L.J)という方が提唱したとされます。
適正処遇交互作用をかみ砕いて説明すると、『適正』と『処遇』が『交互作用』を起こすという理論です。
『適正』とはその人の特性・特徴のことを指します。
『処遇』とは、学習法や教授法などの学習条件のことを指します。
そして『交互作用』とは、これら『適正』と『処遇』の組み合わせによって、学習成果が異なるということを指します。
つまり、個人の特性に合った学習法を用いれば学習成果は上がるし、特性に合わない学習法を用いれば学習成果は上がらない(下がる)ということを示した理論です。
適正を見極める
『適正』に合った『処遇』によって学習成果が上がるのであれば、まずは自分の『適正』を見極めなければなりません。
堅苦しく言っていますが、要するに自分の得意・不得意を知っているということです。
これを読まれている方は理学療法士等が大半だと思うので、既にご自身の好きなこと・嫌いなことくらいは把握されているのではないでしょうか。
本を読むのが好きな方、Youtubeで動画を見るのが好きな方、アウトドアで体を動かすのが好きな方…。
様々なタイプがいるかと思います。
逆に、嫌いなこと・苦手なことも把握されていることでしょう。
とにかく活字が苦手な方、読むのは得意だけど動画を見るのが苦手な方、体を動かすのが苦手な方…。
そうしたご自身の得意・不得意を把握できれば、それに合った勉強法を見つけるのが最も効率的で効果的だと言えるのです。
勉強方法を見つける
ご自身の『適正』はなんとなく思い浮かびましたか?
『適正』に合った勉強方法を実行すれば、学習成果は上がるでしょう。
では、具体的にどのような勉強方法があるのでしょうか。
この頃は多くのプラットホームが生まれ、勉強の方法も多様化しています。
しかし、理学療法士としての勉強をする場合、ある程度その方法は限られてくると思います。
この勉強方法は、次のように分類できるのではないでしょうか。
理学療法士の勉強方法
- 書籍や論文を読んで覚える『読書タイプ』
- 講義の動画を観て理解する『動画タイプ』
- 体を動かして理解して覚える『体験学習タイプ』
これらに加え、繰り返し書くことで覚えるタイプもあると考えていますが、書く対象のインプット方法は上記の3つに分類できるため、今回は割愛しています。
ここで分類した勉強方法は私独自のもので、クロンバックの提唱した『適正処遇交互作用』とは関係ありません。
自分に合った勉強方法を実行する
ご自分の特徴や、適した勉強方法は見つかりましたか?
ここからはそれぞれの特性を持つ方にとってどのような学習方法が良いのかを提案していきたいと思います。
まだご自分の特徴や強み、適した勉強方法が見つかっていない・見当もつかないという方は、こちらの書籍が参考になるかもしれません。
本に付属のコードを使ってテスト(検査)を受けることができ、自身の強みを見つけることができます。
かなり詳細な分析ができるので、この記事で提案している勉強法の分類よりももっと細かく勉強方法を考えることができるかもしれません。
読書タイプには、書籍や論文を中心とした学習スタイルを
文字を読んで理解することが得意なあなたは、当然読むことを中心とした学習スタイルをとるべきだと考えられます。
世の中には読み切れないほどたくさんの書籍や論文が存在します。
たくさんの文献を読み、そこで得た知識を現場で活用し、新たな疑問や問題を解決するために文献を読む。
そんな繰り返しが最も効率的で効果的だと考えられます。
問題は、多すぎる情報をどのように処理していくかです。
そんな読書を中心とした勉強方法をする上では、こちらの記事も参考にしてください。
▼読書タイプのあなたに▼
視聴タイプには、動画を中心とした学習スタイルを
生の講義で講師の話を聞いたり、動画を視聴して学ぶことが得意なあなたは、目で見て耳で聞き理解していくことが得意な視聴タイプであると言えます。
そんな視聴タイプのあなたには、動画視聴を中心とした学習スタイルを提案します。
もちろん生の講義や研修会に参加することも有益なのですが、時間的・空間的な制約を受けない動画視聴の方が、日常的な学習には適していると考えられるからです。
講義で得た知識や情報について、自身で学びを深め、それを現場で実践する。
実践した結果生じた新しい問題や疑問によって、同じ動画や講義を視聴したとしても、また新しい発見があるでしょう。
注意点として、動画や講義だけで理解できなかった点は、書籍や論文にあたって自分自身で確かめる作業が重要になるという点です。
そんな動画視聴を中心とした勉強方法をする上では、こちらの記事が参考にしていただけるかと思います。
▼視聴タイプのあなたに▼
体験学習タイプには、研修会や現場での経験を中心とした学習スタイルを
体を動かして実践し、そこからフィードバックを得て学習することが得意なあなたは、体験学習タイプであると言えます。
そんなあなたは、やはり現場に出て実際に体験することが一番の学びになるはずです。
現場に出て学び、現場での経験だけでは理解できないことについては、その後文献や研修(動画)などで補っていくことが必要になります。
そんな体験学習タイプのあなたは、職場選びが非常に重要になるでしょう。
また、実技を中心とした研修会に参加することも有意義であると考えられます。
「リハノメ」というオンラインセミナーを配信しているサービスがありますが、動画の配信ではあるものの、実技を含む内容の動画もあり、対面の研修会への参加が割引される制度もあります。
体験学習タイプのあなたにも、「リハノメ」が学習の助けになるかもしれません。
▼「リハノメ」について知る▼
まとめ

以上、理学療法士になってからの勉強方法をタイプ別に解説してきました。
改めて結論を述べると、次のような結論でした。
結論
- 自分に合った勉強方法の選択が一番
- 読書タイプには、書籍や論文を中心とした学習スタイルを
- 視聴タイプには、動画を中心とした学習スタイルを
- 体験学習タイプには、研修会や現場での経験を中心とした学習スタイルを
ご自分に合った勉強方法は見つかりましたか?
どれか1つに絞るのではなく、いくつかの勉強方法を組み合わせながら、ご自身に最も合ったスタイルを確立していっていただければと思います。
あなたはどんな勉強方法で学習を続けていきますか?